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敬語の解釈について
- 文章を見直す際に意識したいポイント
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┏┃\/┃・━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2015年06月24日
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┃ **.‥~ そのつながりをカタチにするために ~‥.**
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┃ 『目指せ!カスタマー・メールの達人』 No.013
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こんにちは。コラージュの加藤靖子です。
読者さんからいくつか文章の推敲についてご質問をいただきましたので、
今日は誌面にてご回答いたしますね。
■敬語の解釈について
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とある企業の方で、メールの品質チェックを外部企業に依頼したら
二重敬語が多いと言われたそうです。
しかし、その報告書には二重敬語に該当する箇所が明確に示されておらず
自身ではわからなくて…というご質問でした。
まず、敬語については、さまざまな解釈があります。
下記2つに分類すると
(1)正しい敬語を使うこと
(2)言葉を発する際の態度が適切であり、表現に間違いがあるが
印象が良いこと
と言えます。
お客様応対において大切なのは、(2)であることは声を大にして
お伝えしたいところですが、今回は細かい敬語の用法について
触れてみたいと思います。
メールを拝見したところ、
「お客様は○○についてどちらでお知りになられたのでしょうか」
という1文があり、この部分が二重敬語を指摘されたのだと思います。
尊敬語の中には「お○○なる」という形と「○○なられる」という形が
ありますよね。その両方が重なっていると二重敬語になります。
敬語として正しいのは、「お知りになった」、「ご存じになった」という
表現です。
そして敬語の話題が登場したこの機会にお伝えしておきたいのは、
「いただく」の重複には注意が必要だということ。
実際のコンサル現場でも、文章を丁寧にしたいという思いから
「○○いただく」という表現が便利に使われすぎている場面を
多く見かけます。
たとえば下記のような文章の場合。
「お客様にこのようなご連絡をいただき、誠に恐縮でございます。
今後は同様のご指摘をいただくことの無きよう、
社内で周知徹底をさせていただきたく存じます。
どうかこの度の件は、ご容赦いただきたく何卒よろしくお願いいたします」
いかがでしょう?
「いただく」が何度も続くと、くどく感じるのではないでしょうか。
連続しないように調整をした方がリズムよく読めるようになります。
特に1つの文章内には、複数回出てこないように気をつけた方がよいですね。
□文章を見直す際に意識したいポイント
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重なりに気がついて文章を修正するときには、
まず下記のように軸となる箇所を決めましょう。
(1)「いただく」以外では文章が成立しない
(2)意味を考えて「いただく」がふさわしい
これを軸に、他は別の表現に言い換えていく方法をお勧めします。
軸を決めずになんとなく直していくと、同じところを何度も直すことに
なったり、「いただく」以外の表現が思い当たらなくて
先に進まなくなることもあります。
指導の現場では、その方の癖に合わせてお話していますが、
前述の2つのポイントを起点に修正すると推敲がしやすくなると思います。
最後に1つ、確認となりますが、正しい敬語でも心がこもってなかったり
書き手側に「なんでこんなこと言われなきゃいけないんだ!」とか
「断ってやる!」などという強い感情があったりすると、
一瞬にして“慇懃無礼”な言葉遣いに変わってしまいますので
ご注意くださいね。
相手への気配りを表現するための「敬語」。
正しいかどうかはもちろん気をつけなければならないことですが、
相手にどのように伝わっているかという意識も大切にしながら、
文章を推敲してほしいと思います。
質問メールをくださっている皆さま、ありがとうございます。
時間がかかってしまうかもしれませんが、必ず加藤よりご返事いたします
ので、今しばらくお待ちくださいませ。
ご質問メールの宛先はコチラ→ cuscommu@collage.co.jp
<加藤靖子>
■ 次号予告編
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文章のレイアウトを整えたり、漢字・ひらがなの比率を見直したり。
次回は、読みやすく伝わりやすいメールをお客様に届けるために
メールを返信する前に文章を『ラッピング』してみよう!というお話。
7月8日発行の次号もどうぞお楽しみに!
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◇他の加藤靖子カスタマーメール関連記事はコチラ
→「心をつかむカスタマーメール」(日経BP ITpro連載)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130604/481883/?ST=selfup
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