010:メールで話が平行線になったときどうするか

  • どっちが「プロ」!?
  • お客様と見解の相違があったとき、どう応対するか?
  • カスタマーメールコンサルタント加藤の考察
  • 最初からお客様を色眼鏡で見ないことが大切!


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┃ **.‥~ そのつながりをカタチにするために ~‥.**
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┃ 『目指せ!カスタマー・メールの達人』  No.010
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こんにちは。コラージュの加藤靖子です。
今日もJUNさんと一緒に、張りきってお届けしますので、
どうぞ最後までお付き合いくださいね。

本誌へのご意見・ご感想などもお待ちしております!
<メール宛先>→ cuscommu@collage.co.jp



■どっちが「プロ」!?
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娯楽関係の企業の相談窓口で働く知人と食事しているとき、
次のような相談を受けました。

「ウチはアーティストのグッズをたくさん発売しているのだけれど、
時々、めちゃくちゃに詳しいお客さんがいる。
ホームページの記述やイベントで配布したチラシの情報が間違っていると、
鋭い指摘が入るんだ。
証拠の資料や映像を提供してもいいから正しく訂正してほしい、
という真剣な依頼だ。

調べてみると、ほとんどの場合お客さんのほうが正しい(笑)から
困ってしまう。
悔しいけれど、こちらはプロ、お客さんは素人と言うことができない。
それもそのハズ、こちらの担当者は仕事だから複数のアーティストを
担当しているのに、お客さんは一人の追っかけだから
詳しいのなんのって(笑)。
スイマセン間違えていました、と謝るのもプライドが傷つくようで・・・。
でも、仕方ないかね?」

こんな話に対して、私は「明らかに間違っている場合は、素直に
謝っているね。そして、訂正できるものは、さっと直すしかないよ」
と答えました。
私にも似たような経験がたくさんあるからです。


□お客様と見解の相違があったとき、どう応対するか?
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判断の分かれ目は、単なる事実の間違いか、見解の相違なのか、
ということ。
今回の内容が前者なら止むをえません。問題は後者でしょう。
頑固で、絶対に自分の主張を譲らないお客様が
確かにいらっしゃるからです。

何度もメールのやりとりが続き、こちらも疲れてくるので、
最後は見解の相違だということで、こちらから議論を打ち切るような
場合もあります。
加藤さん、そんなときの良い知恵を教えていただけませんか?<JUN>



■カスタマーメールコンサルタント加藤の考察
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メールでの議論が平行線になってしまう時の対処ですね。
そのような場合は得てして、お互いが感情的になっていることが
多いものです。

感情のコントロールについては以前書いていますので、
ここでは担当者側は冷静に対処しているという
前提で考えてみましょう。

お客様が何かについて強い主張を譲らない場合、いくつか質問を
していくと良いと思います。
元々、悪意があるのかどうかは、返ってくる答えに矛盾が見えてきた
ときに判明します。

質問はいろいろな角度から投げかけるのが有効なのですが、
本メルマガでは語り尽くせませんので、一番簡単な投げかけを1つ。
「なぜ、そのように考えるようになったのでしょうか」ということを
けんか腰にならず、真摯に尋ねてみることです。

シンプルで当たり前ではありますが、やはりここから始めるのが一番です。
頑固ではあっても、真面目ゆえに思い込んでいる方であれば、
きちんと答えてくれることが多いもの。
何がきっかけでそのように考えて(思い込んで)いるのかが見えてくれば、
解決の糸口が見えてくることもあります。

会話がかみ合ってきたら、電話への切り替えを提案するのも1つです。
質問に答えてくれない場合や、先に書いたように答えが矛盾する場合は、
それ以上メールのやり取りをする意味も理由もなくなってしまいますので
その旨を伝え、「本件については、【会社名】としての返答はございません」
という姿勢を示すしかないと思います。


□最初からお客様を色眼鏡で見ないことが大切!
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考え方は、メールだけではなく電話での対応も同じです。
メールでも電話でも断絶の姿勢を示すのは、本当に最後の手段に
とっておいてください。
最初から「この人はおかしなこと言ってる」と色眼鏡で見てしまうと、
多くのお客様がおかしなことをいう人になってしまうのが苦情の特徴です。
メールでは特に、お客様が感情的になっている場合には、
罵倒する内容のみを送ってしまうこともあるのでなおさらです。

そして、回を重ねるメールやりとりで注意しなければならないことは、
1通目からそのやりとりまでで、自分が(もしくは他の担当者が)
どのような内容を、どのような言葉遣いで書いているのかも
鑑みることです。
「同じ言い回しを何度も使っている」それだけで、“機械的だ”と
感じられてしまい、担当者が書いている内容を信用してくれない、
ということも意外と多いんです。
<加藤靖子>



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お客様のメールに『共感』するってどういうこと?

次回はカスタマー応対業務においてたいへん重要な、
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5月27日発行の次号も、どうぞお見逃しなく!



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