008:”傾読”が返信メール成功のカギ

  • 試行錯誤の末に見えてきた課題
  • 相手の目線にたったコミュニケーションを!
  • カスタマーメールコンサルタント加藤の考察
  • ”傾読”が返信メール成功のカギ


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┃ **.‥~ そのつながりをカタチにするために ~‥.**
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┃ 『目指せ!カスタマー・メールの達人』  No.008
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こんにちは。コラージュの加藤靖子です。
今日はメール返信を成功させるための秘策!?についてお伝えして
いきます。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
それではいつものようにJUNさんの体験談からスタートです!



■試行錯誤の末に見えてきた課題
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今から10年くらい前、私がお客様相談室でメール返信を本格的に始めた
頃のことです。
ビジネスの世界ではメールが縦横無尽に活用されていましたが、
お客様とのコミュニケーションは、まだまだ電話が中心。
ビジネスメールと同じような感覚でカスタマーメールを出すと
苦情になることもあって、どう書いたらよいかを試行錯誤する毎日でした。

振り返ると、文章を書くのが好きだというのも落とし穴だったようです。
理屈に近いことを書いてきたお客様に、ここぞとばかり説明を並べて
メールを出していました。
充分に説明したと自己満足に浸っていると、お客様から返ってくる反応は
決まって、

「どうして私がメールを出したか、ご理解いただけてないですね」
「私のメールをよく読んでいらっしゃらないのですね!」

というもの。
その都度、ハンマーで頭を打たれたようなショックを覚え、このままでは
お客様相談室の仕事自体に自信喪失してしまいそうな自分がいました。
メール改良は緊急課題となったのです。


□相手の目線にたったコミュニケーションを!
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加藤さんのように指導してくださる方もありませんから、メール文を
書いては直し、書いては消すという毎日。
そのうち、おぼろげにわかってきたのは、お客様との間でコミュニケーション
が成立していないということでした。
相手と同じ土俵で目線を相手に合わせることが必要だと思ったのです。
それを手掛かりに考えて、メールも対面する場合とまったく同じで
“最初が肝心”だということにも気付きました。

試しに、お客様の気持ちを真摯に受け止めたことをご挨拶の直後に
書き入れると、相手の反応がこれまでとまったく変わってきたのです。
実際にいただいた文面をご紹介します。

「私の勝手なお願いに対して、このような心のこもった返信をいただける
とは思ってもみませんでした。
あまりの感激にお礼のメールを差し上げたくなりました。」

何度読んでも元気が出ます。
こんなメールは保存しておかれることをお勧めします(笑)
加藤さんにも、このようなご経験がおありではないでしょうか。<JUN>



■カスタマーメールコンサルタント加藤の考察
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私もお客様からの返信で「私のメールをきちんと読みましたか?」という
苦情的な内容も、「こんなに丁寧に返信をもらえるとはびっくりです」
というお褒めの言葉もいただいた経験があります。

お客様からの問い合わせには、一問一答型の質問もあれば、感情を多く含んだ
苦情・不満メールもあります。
無論、問い合わせ内容に正確に答えることは、とても大切です。
それ以上に心を砕きたいのが、メールに含まれるお客様の感情です。


□”傾読”が返信メール成功のカギ
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「問題が解決するかどうか」に加えて、「気持ちを分かってもらえたかどうか」
についてもお客様の関心は高いものです。
しかし企業にとっては、お客様の感情の詳細は重要視されず
「怒っているのかどうか」以外は読み飛ばされる傾向にあります。
特に「好意的な表現」は、研修時にその場にいた全員が読み飛ばすという
結果がでたこともあります(笑)

でも、お客様の目線に立ってみると、「好きだ」と伝えたのに、
返ってきた返信に伝えたはずの気持ちについて何も触れられていなかったら
どのように感じるでしょうか。
忙しい業務の最中ですからつい見落としがちになってしまうのですが、
返信を作成し送信する前に、感情を読み飛ばしていないか、
きちんと読んでいることが伝わる表現を読まれやすい箇所に書いてあるか、
細かく見直しをすると、感謝メールをもらえることも増えてくるかと思います。
<加藤靖子>



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■ 次号予告編
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「メール返信文の長さはどのくらいにするのがよいですか?」

ある読者の方からこんなメールが届きました。
次回4月29日号では、いただいたメールをもとにメール返信文の文章量について
皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。どうぞお見逃しなく!



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